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歯科コラム:入れ歯のお手入れ2

こんにちは、助手の中村です。

(前回の入れ歯の「歯科コラム:入れ歯のお手入れ1」の続きです。)

 

②洗浄剤・・・プラスチックは吸水性がある為、ずっと口の中に入っている入れ歯は臭いがつきやすく、口臭の原因になりやすいです。
洗浄剤は、臭いや目に見えない細菌を取るものになるので、毎日使用していただく事をオススメします。
洗浄剤はいくつか種類がある為、当院に置いてある洗浄剤を一部、ご紹介させていただきます。

ラバラックムース・・・当医院に置いてある洗浄剤の中で、一番洗浄力の高いものになります。ムース状で出てくる為、それを入れ歯につけて、3〜5分程置き、洗い流します。洗い流すだけなので、簡単に使っていただけます。
※ ブラシで磨いた後に使用していただくものになります。

フレッシュクレンズ・・・泡で出るタイプの洗浄剤で、泡を入れ歯につけて、磨くものです。
ミントの香りがする為、口の中がスッキリし、口臭が気になる方にもオススメです。
※ 一分半程磨いてもらうと効果的です。

ピカ・・・錠剤のタイプの洗浄剤で、一錠を水の中に入れ、溶かして使います。ムース、泡のタイプに比べると、洗浄力は劣りますが、簡単に使っていただけます。
また、新しく入れ歯を作った方にオススメです。


新しく作った入れ歯は変形しやすい状態です。ただ、一ヶ月間、寝ている間(8時間程度)、水に浸けておく事で入れ歯が安定し、入れ歯からの水分の蒸発がわずかになり、ほとんど変形しなくなります。
ピカは一ヶ月分の錠剤が入っている為、ピカを使い切っていただいたら、ラバラックムースやフレッシュクレンズに移行していただく事をオススメします。
そして、水の中に入れ歯を入れておくと、雑菌が湧く為、夜寝る時は、乾燥させていただいた方が良いです。

また、夜寝る時は、入れ歯をはずして寝るようにしていただいた方がいいです。
入れ歯は、唾液による自浄作用(唾液の力で歯の表面や舌、粘膜についた汚れや細菌を洗い流し、清潔に保つ働き)が働きにくい為、デンチャープラークがつきやすいです。
※ デンチャープラークにはカンジダ菌が多く、カンジダはカビと一緒で、入れ歯について、そこから増殖します。
特に、夜寝る時は唾液が出にくい為、口の中に細菌が増えます。
なので、入れ歯をはめて寝ると、残っている歯への虫歯の危険性や、歯周病の悪化、義歯性口内炎が発症する事もあります。

入れ歯をはめて寝る方はよく「地震とかですぐに逃げなきゃいけない時に、入れ歯がないと困るから」と言われますが、その気持ちも分かりますので、枕元に置いて寝ていただけると良いと思います。
また、入れ歯はずっとはめているものになります。寝る時くらいは、入れ歯をはずして、歯茎を休めてあげましょう。

 

次に、入れ歯の安定剤のお話です。
入れ歯の安定剤は、つけなくても大丈夫であれば、つけない方がいいと思います。
ただ、顎が痩せると入れ歯がゆるくなってきます。栄養の関係でしたり、プラスチックの入れ歯は三年と言われているので、長く使っていただいている入れ歯は、合いが甘くなってくると思います。
その時は、歯科で診てもらうのが一番ですが、食事をするとはずれてしまうなど、生活に支障がある場合は、安定剤を使っていただけると良いと思います。
安定剤にもいくつか種類があります。

粉のタイプ・・・接着は弱いが、半日持ちます。取るのが簡単です。(例)ファストン
クリームのタイプ・・・接着力は強く、一日持ちます。取るのが大変で、顎についているのも、しっかり取るようにして下さい。(例)ポリグリップ
クッションタイプ・・・顎が細くなる事がある為、使う事をオススメしません。(例)タフグリップ

用途によって、使い分けていただいても良いと思います。
(例)お友達とランチ→粉 お家でご飯→粉
旅行や遠出→クリーム など

使う時のポイント
つける量を多くすると、口の中にはみ出してしまうので、量は少なめにして下さい。
安定剤をつけて、入れ歯をはめたら、一分間噛んだままでいると、くっつきが良くなります。

安定剤をつけずに使える事が一番ですが、お出かけの時など、入れ歯がはずれては困る、ここぞの時に使用していだくのも良いと思います。

 

前回と今回の2回に分けて、入れ歯のお手入れ方法と安定剤についてお話させていただきました。
また、分からないことがあれば、お気軽にスタッフにお声掛け下さい。