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歯科コラム:脱灰と再石灰化

みなさんこんにちは!衛生士の鳥羽です。
今回は脱灰と再石灰化についてお話します。

私たちの歯の表面のエナメル質は、ハイドロキシアパタイトという結晶からできています。
その結晶はカルシムやリンといったミネラルで構成されており非常に安定した硬い結晶です。しかし、食事や飲料などの糖分をとるごとに、虫歯菌は酸をつくり私たちのお口の中の環境は酸性に傾いてしまいます。この酸にはエナメル質はとても弱く、酸にさらされると歯の表面のカルシウムイオンやリン酸イオンが溶けて出してしまうのです。この状態を「脱灰」と言います。
ではなぜ、食事の度ごとに初期虫歯はできているのに虫歯で治療する人が続出しないのでしょうか?
それは、初期むし歯になりかかっている状態であれば、唾液の働きによって元の健康な状態に戻すことができます。唾液には酸性やアルカリ性に傾いた状態を中性に戻す緩衝作用があります。さらに、唾液が、ミネラルの溶け出した歯の表面にカルシウムイオンやリン酸イオンを補給してくれるので、新たにハイドロキシアパタイトを構成します。こうして、歯は元の健康な状態に戻るのです。これを「再石灰化」といいます。

脱灰の状態が進行して肉眼でもわかる穴が出来てしまわないように
★規則正しい食生活をする!
★だらだら食べをしない!
★ご飯を食べたら歯磨きをする!
★フッ化物配合歯磨剤などのケア用品を積極的に使う!
を心がけて虫歯予防をしましょう。

私が今回オススメするケア商品が、再石灰化効果を発揮してくれるMIペーストです。
MIペーストにはCPPーACPにより酸性になったお口の中の環境を中性にもどすだけではなく、歯に大切なミネラル(カルシウムとリン)が豊富に含まれています。
唾液と比較しても、はるかに豊富なカルシムとリンが含まれています。

CPP-ACP(リカルデント)とは?
メルボルン大学のレイノルズ教授らのグループによって開発された牛乳由来のタンパク質分解物であるカゼインホスホペプチド(CPP)と、非結晶性リン酸カルシウム(ACP)の複合体です。
CPP-ACPは生体が利用可能なカルシウムリンを高濃度で口腔内に供給してくれます。


使い方は歯磨きをした後に、歯ブラシや綿棒の上にMIペーストを約1cm(0.3g)を取り出し、歯面全体に行き渡るように塗布します。指で塗っていただいてもかまいません。
塗布後、3分間は唾液も吐き出さずにそのままにしておきます。
唾液と共に口腔内に保持される時間が長いほど効果が高くなります。
3分過ぎたら唾液を軽く吐き出した後、30分間はなるべく飲食を行わないで下さい。その間唾液は適時吐き出します。
30分後に少量の水でうがいをして完了です。
※MIペーストには牛乳成分が含まれているので牛乳由来成分にアレルギーがある方や、6歳未満の方はご使用できません。

MIペーストには5つ(メロン、ストロベリー、バニラ、ヨーグルト、ミント)のフレーバーが揃っています。
お子様から大人までお好みのフレーバーを選んでご使用いただけます。

M Iペーストと一緒にフッ素を併用することでより虫歯予防が期待できます。
フッ素にはカルシウムとリンを引き寄せる力があるので歯の原料となるカルシウムとリンを多く含むこのMIペーストはとても有効です!
みなさんもいつものホームケアにプラスして使ってみませんか?